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2014/02/25

黙認する


人々は
黄金虫の死を黙認する
落葉松の死を黙認する
百舌の死を黙認する
土竜の死を黙認する
老人の死を黙認する
赤子の死を黙認する
私の死も黙認する
そして
私はあなたの死を黙認する
何とかしなければと騒ぎながら黙認するだろう
 
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自由詩 | Comments(7) | Trackback(0)
2014/02/23

中身


「自分は空っぽじゃないよね」という主張で空っぽな部分を埋めようとする姑息
だかしかし
今まで生きてきて何も無いことは無いだろうと思うのだが
どうにも何も思いつかない
いや何かしらはあるのだが色もない形もない
探ればぐるりにはザラザラした壁があって内側に文字が印刷してあるのだが
何が書いてあるのか自分でもさっぱり読めやしない
生命は器じゃないです最初から中身ですから減りませんなどとしたためながら
いや何だか自分の内容物が見当たらないのですというのはいかにも拙いではないか

なるほど こうして人々は自分探しに出掛けていくのだな

仕方が無いので壁をガリガリとやって文字の下に埋め込まれているものを掘り出さなくてはならない
今は見たくないので後にしようと思う
 
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自由詩 | Comments(0) | Trackback(0)
2014/02/22

風の向こう


風に向かって立つ人がいる
空気の流れは強く冷たく
何もかもが飛ばされていってしまうけれど
前を見据えて歩き始める
風の向こうにあるものを
どうしても取りに行かなくてはならないから

羽織ったパーカーが舞い上がる
土煙りに巻かれ風圧で体が押し戻されても
手を引いてもらうことも後ろから押してもらうこともできない
ひとりで行かなくてはならない
顔を伏せ腕でかばって歩く
誰かが遠くで拳を握り締めている

広い野原にいたのは遠い記憶
背の高い草をかき分けて歩くと
喉の奥に何かが張り付いて難儀した
あの頃世界は柔らかだった
肩に止まっていたてんとう虫が小さな羽を開いて飛んで行った
あの頃は世界に守られていた

行く先にあるのは小さな誇り
それはちっぽけで 二つとない輝ける小さな光
自分自身で育み守る

暖かな季節が訪れたなら君に送ろう
優しい風を送ろう
君の足元に咲く一輪の花のもとに

風の向こうにたどり着け
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自由詩 | Comments(0) | Trackback(0)
2014/02/21

ゆるゆる



目玉焼きの縁のような雲の端を見つめている
 
 
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一行詩 | Comments(0) | Trackback(0)
2014/02/19


耳に花弁を詰めて音楽を流し込む
布団に潜り込んで隠れるように
何重もの音で自分をくるむ
目を閉じれば無重力
誰も触るな 誰も
自分が何者かを思い出すから
我レ地上ニ帰還スルヲ欲セズ

あと5分で昼休みが終わる
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自由詩 | Comments(0) | Trackback(0)
2014/02/14


人々が泥の河を渡っている
何も持たず助けもなく
濁流に足を取られながら
懸命に渡っている
爪の間の汚れた指で顔に付いた泥を払いながら
向こう岸だけを目指している

歩けども歩けども辿り着けない
天に祈りを地に愛をと
言葉は遠く透けていく

今 白い花が降る
世界に白い花が降る
傷はない 何もない
このまま何も見ずに済むのなら
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自由詩 | Comments(0) | Trackback(0)
2014/02/11

空の底へ


天鳴りの夜に空に飛び込む
深く深く沈んでいく
伸ばした手も見えないほどの闇の中

髪が揺らめいて頬に触れる
寒くはない 冷たさはない
むしろ温かなゼリーの中をゆっくりと落ちていくようだ
それとも昇っていく途中だろうか
少し息苦しい

産まれ直すほど殊勝ではないから
やはり堕ちている最中なのだろう

空の底は何処なのだろう
それは地べただろうか 宇宙だろうか
いずれにせよ星があるのだ
私はバラバラになって星に還る
そう思うととても気分がよかった

誰かに名前を呼ばれた
今私を呼ぶな
しかしもう一度呼ばれた
目を開けると私は湖面から顔を出して浮かび上がったところで
すでに雷雲は去り
頭上には煌々とした丸い月と幾つもの星座があった

しばらくの間見上げていた
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自由詩 | Comments(0) | Trackback(0)
2014/02/08

白夜


ベランダの手すりに雪が積もっている
息をつめてじっと目を凝らすと
たくさんの形の中に六角形の結晶を見つけた
探した空に星が流れたときのように
嬉しい気持ちでいっぱいになる

街は今凪いでいる
静かな夜だ
雪の夜だ
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自由詩 | Comments(2) | Trackback(0)
2014/02/05

からっぽ


コップがからっぽ
おなべがからっぽ
おさらがからっぽ
おなかがすくね

おうちがからっぽ
でんしゃがからっぽ
おはかがからっぽ
ゾンビだね

わたしもからっぽ
ときどきからっぽ
たたくとコンコンおとがする

ほんとだよ
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自由詩 | Comments(0) | Trackback(0)
2014/02/04


雪が降る
白い空にまぎれてひらふると雪が舞う
ビル風に吹かれて昇っていく
私はマフラーを顔まで巻いて
音のない音を聴く

家の近所の広場の雪の朝は足跡ひとつなくて
嬉しくて真ん中までそっと大きく歩いて
真っ白な寝床で真上から降る雪を見ていた
子供ではなかったけれど大人でもなかった頃
まだ素直な頃の私だった

私は今はもう雪の上には寝転ばない
だけれど天頂から降りてきて
白い地を透り抜けていくように降り積もる幾万もの結晶は
胸の奥のきれいな場所を甦らせるようだった

ひらふると雪が舞う
手をコートの袖の中に引っ込めて歩く
今晩きっと街は真っ白だ
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自由詩 | Comments(10) | Trackback(0)
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