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2014/03/30

東風


神宿る春の枝が風に吹かれて揺れている
いずれ嵐か
朔の晩に遠吠えを聞く
 
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三行詩 | Comments(0) | Trackback(0)
2014/03/28

螺旋


弦を弾くと螺旋が生まれる
無数の螺旋は空に昇り
渦の中で私は空と手を繋ぐ
 
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三行詩 | Comments(0) | Trackback(0)
2014/03/19

はまやらわ


裸足でこそりと浜を歩く
目の子に映らぬ異形の者たちが薄靄の満月の下に無数居る
八重波に紛れて漏れ聞こえるは夜宴の賑わい
螺旋に囲まれうっかりと酔う
湾に響き渡る我が龍笛よ
 
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五十音 | Comments(0) | Trackback(0)
2014/03/17

柔らかな日


道行く人のコートの色が明るくなった
並ぶお店を眺めながらゆっくりと歩く
フラワーショップの店先のチューリップの種類が増えて
パンジーの投げ売りが始まっている
こんな暖かな日は掛けていた鍵も外れてしまう

明日も今日と同じ穏やかな日なのかも知れない
本当はずっとずっとそうなのかも知れない

少しの間だけなんてことのない遠くを想う
ダンボールで従兄弟と一緒に滑り降りたあの川の土手
すっぱくて少しずつ飲んだポンジュース
おばあちゃんの家へ行くと夕飯に必ず出てきたマルシンのハンバーグ
豆腐屋のラッパ
幼稚園を抜け出して泣きながら帰った道
ありふれ過ぎて漫画にもならない
毎日が全てだった時間に還っていく

鞄に入れた小さな計測器
玄関に積んだ水の箱

なんてことのない日常の
なんてことのない出来事にあふれていたあの頃が未来になればいいと願う
 
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自由詩 | Comments(2) | Trackback(0)
2014/03/16

あかさたな


あるくあひる
そらをとべない
あるきたいあひるはそらをとびたくない

かえるかたまる
へびがみている
とけたかえるはへびのなか

さくらさくまで
あとすこし
ごしんぞさんはいそがしい

ただいまたこあげとんでった
おこられた

なぞなぞ
なぜなに
3じのなぞ
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五十音 | Comments(0) | Trackback(0)
2014/03/13

永遠


それはある時ふいに起こる
突然解放された感情が痛みとともに溢れ出し
大きな渦になって
どんなに歯を食いしばってもぱたぱたと涙が流れ落ちる
胸の中を鷲掴みにされきりきりと締め付けられる

身を抉るようなそれはほんの僅かな時間
嵐はすぐに遠ざかり胸を押さえたまま深く息をする
それから何食わぬ顔でゆっくりと胸の中の蓋を閉めた
再び満ちるまでまたしばらくは余裕があるだろう

全て世は事もなしと大人たちが呟いている
子どもたちは影踏みをしている
目の前の風景とモノクロの世界が重なり合い
微妙なずれが時折軋んで黒板を引っ掻くような嫌な音をたてている
ずれの隙間に嵌まり込んでどっちに戻ればいいのかわからなくなる
否 わからなくなったふりをしている

水と大地と生命が
降り積もる粒子に照らされて蒼く染まっていく
それは終わることのない繰り返しでもう誰にも止めることはできない

人々は永遠の途中で悲鳴を上げる

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自由詩 | Comments(2) | Trackback(0)
2014/03/11

花魂の日


沈丁花が埋もれている

私は近づくことも遠ざかることもできずに
ただ途方に暮れて眺めている
自分は狡い人間なのだと知っていたとしても今はただ

今はただ目を閉じて
 
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自由詩 | Comments(0) | Trackback(0)
2014/03/08


凍るような星の下で私は月を探している
色を想い形を探り情を深く掘り起こす
雪ではなく花ではなく
細い細い月を
 
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四行詩 | Comments(0) | Trackback(0)
2014/03/05

はなうたのうた


1ばん
雲のうえは ふふわふわ
雲のなかは ほほわほわ
雲からおりたら ふんふふん

2ばん
花ふる夜は はらららりん
ひらひらほっぺに さららんらん
おうちにかえって ふんふふん

3ばん
ふんふんふふふ ぷぷるぷる
ふんふふふんふふ しゅしゅわしゅわ
ふふふふんふふ ふんふふん
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自由詩 | Comments(0) | Trackback(0)
2014/03/03

遊園地


風が吹くと遊園地から紙袋が飛んでくる
赤いインクで印刷された大きな観覧車と風船
星が散りばめられていてちょっと悪そうなピエロがいる
吹き流しのようなリボンの束が描いてある

袋は少し塩っぽい臭いだ
ポップコーンだと思うんだ

風の晩は森も騒ぐ
ゴウゴウバサバサと生き物のように
僕は少し怖くなって婆ちゃんにしがみつく
「怖くねぇよ」
と婆ちゃんは笑った
木々は半分焦げたまま新芽を出した

森のそばの遊園地は
塔からぶら下がった切れた鎖がキシキシと音を立てている
首のない馬たちは永遠に回らない
観覧車は歪んでいる

月のない夜には沢山の白鷺がやってきて
広場を流れる小川から
小さな光る丸い柔らかなものを嘴で拾い上げては
また何処かへ飛んで行く
何を拾っているの?と婆ちゃんに聞いことがあるけれど
婆ちゃんは僕の頭を撫でながら
「お前ぇはまだだ」
と言った
よくわからなかったけれど
多分僕もいつかああして
あの赤い小川から連れてかれるんだろうと思った

それまでにもう一度ポップコーンを食べたいんだ
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自由詩 | Comments(2) | Trackback(0)
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